あとがき
 これにてサティーナの旅は終了です。

 ここまでお読みくださった皆さん。
 WEB拍手を送ってくださった皆さん。
 コメントを寄せてくださった皆さん。ありがとうございます!
 本当に、書き続けられたのは皆さんのおかげです。
 途中こちらの都合で止まりかけた話を「書かなきゃ!」とがんばれたのは紛れもなく、足を運んでくださる方がいると思ったからです。
 これからもがんばって、次はアキード編を書いていきます。
 
 思えばこの「ハルミス」 初めに書いたのはもう何年前になることやら。
 書き終わらない長編に苦しみ、自分を追い込むためにとある投稿サイトに掲載したのがきっかけでした。
 あの投稿がなければ、おそらくサティーナは永久にイノあたりで立ち往生していたでしょう(笑)
 とにもかくにも最後まで行き着いた彼女の話を、今度は自作のHPできちんと整理して書き上げようと思ったのがこのHPです。
 実はこのHP、サティーナのためにあるといっても過言ではありません。
 アキード君はおまけ(笑)でも、アキードのほうを書き上げないことには一つの話が終わりません。
 
 
 更新日記にもちらほら解説もどきを書いていましたが、わかりにくいお話だと思います。なので、ここでちょっと説明をば。
 
 このお話、アキードが関わっている事件がベースになっています。
 ターシア国のお姫様がさらわれ、それを追うターシア国のメリーナと、ヴィーテル国のアキード。
 アキードに指示を出し、力を貸すのがジュメル卿。
 黒幕はジュメル卿が邪魔になり、どうにか潰す算段を計ります。
 そこで持ち上がったのがフロスト勧誘計画(笑)彼の探しているもの(ピアス)が在る可能性のある場所を教えた。
 まんまと罠にはまりフロストはジュメル卿を足止め。
 父であるジュメル卿の危機に娘ラジェンヌが動く。
 それがサティーナの旅の始まり。
 当のサティーナは全く事情を飲み込むことなく、読者を連れ旅に出ます。
 
 さて、ここで、ターシアの姫をさらった黒幕が、なぜジュメル卿を邪魔に思ったのか?
 それは全て持っている力によるものです。
 この世界では特殊な力を持つ人は実はかなり少数派です。なので、魔種と契約できる人物もかなり限られています。ゆえに、魔種と契約しているアキードはかなり邪魔なのです。
 逆を言えば、この事件にアキードが借り出されたのは魔種と契約しているから。
 と言うことは、契約魔を持つフロストも実は邪魔者なんですねぇ。
 サティーナは本当にただ巻き込まれただけですね。可哀想に(笑)
 
 あとがき 終わり
 ここからはちょっとサティーナの旅の解説…と言う名の補足です。
 作中の疑問がわかるかも?
 
 
 『一話 晴天の旅立ち』
 サティーナが遭遇した最初の強盗事件も、実はターシアの姫の問題が関わっているんですが、それはアキード編で話が出るかと思います。
 この強盗事件、様子を見に行った人物が帰ってこなかったのはジュメル卿の契約魔の仕業。これによりサティーナはアキードと行動することになります。
 さて一話ラストのアキードの懸念。
 サティーナがもしかしたらハルミス(灼石)かもしれないという懸念ですね。理由はずっと後に書いてますが、結界を壊すから。自分の偽装符を破られはしないかということ。
 
 『二話 夕闇の訪問者』
 ようやく敵フロスト登場。ここで一応トルム総領の名前出してはいるのですが、読み返さないと分からないですね。まだ関係ないし。
 二話最大の謎? ノアはどうやってサティーナの居場所を突き止めたのか? 匂いだったら笑える〜。
 答えはお守りです。一応、人の心を落ち着かせるくらいの効力はあるわけで、その呪力を追ったと。アキードが最後に買った人物を尋ねたのもそういうわけでして、決してサティーナの匂いを追ったわけではないのです!(爆笑)
 
 『三話 明らかになる道』
 ちょっぴり大人な解釈必要な冒頭。さて、アキードは何を思ったのか(笑)
 謎でもないけど、エント到着時アキードの納得の理由。これもずーっと後で理由がわかるようになっていますが、ノアはできるだけ力の大量消費をしないようにしています。それでもエントへの大移動を可能にしたのはアキードの血ですね。
 ここでようやくベースの話を語っています。
 今のターシア王は前王の従兄弟…一話にも書いてはいたけど、おそらく大半の人はまったく気にしなかった真実(笑)
 ラストは書き足した部分です。書き足したことによって、サティーナとアキードの距離がここからぐっと近くなった気がする。
 
 『四話 必然との再会』
 完全なる閑話として書くはずだったのに、重要な話だったりもします。
 アーサリー神官長のお土産がアキード編で、非常に意味のあるものになります。
 四話最大の疑問。彼はなぜ、ポンシェルノから七日にしてこの場所に居ることを知っているのか? アキードがノアを呼べない理由を知っているくらいです。当然そのくらい知っているのでしょう(おい)間違いなく能力者ですね。
 
 『五話 深層にある蓋』
 初めから難しい話になってます。結界のうんちくを語るアキード。ついて行けないサティーナと私(え)
 魔種の作る結界は魔種はもちろん、人間にも見えます(アキードみたいな人限定だけど)
 人間の作る結界は、人間にも魔種にも見えません。
 ただし、どちらにも共通するのは、経験と力量の差により見えたり見えなかったりします。
 サティーナがアキード限定の結界に入れた理由は…今のところ秘密。
 
 『六話 輝水湖の助け舟』
 なんか必要のない話が途中入っている気もするけど、ラストに向けて必要だったというか、なんというか(悩)
 ノアが呼び出された場所についてはアキード編で説明がある、と思う(汗)
 さて、ノアの外見年齢について。まあ、そのくらいの年数しか生きていないということです。人間と同じに年を取るかは不明だけど。
 六話の疑問。アキードの台詞「ここはポンシェルノじゃない」っていうのは魔種を呼び寄せても別に平気だって意味で、あまり深く考えなかったなぁ。サティーナの力を父親が封じたのはそのためだしね。
 
 『七話 自由都市の聖騎士』
 サティーナたちの乗り込んだ船は帆船ではありません。帆はあるけどね。一応蒸気で動くタイプの船で風に関係なく行きたい方向へ進みます。そして加速もできるためとっても揺れます。そりゃ〜嵐のごとく! でも、サティーナはそんな事知らない。ノアも知らない(可哀想に)
 七話の疑問? ハーディスのおかしな質問「至宝を使えないのか?」。これはただ単にハーディスの知識不足です。彼は神殿に出されているくらいですから、ジュメル家に関しての詳しい内情は知りません。というより興味がないかも。
 結界に気がつかなかったのも、ハーディスは能力者じゃないですし、ノアは経験が足りないのです。
 
 『八話 この旅の答え』
 ハーディスごとサティーナを吹き飛ばせばいいだけの話なんだけど、それは契約魔にも色々と感情があるのです。無表情で冷徹な彼でも、一応ジュメルの契約魔ですからね。
 さて、フロストの契約魔が見つからなかった理由。ハーディス父の言うようにかなりの力の持ち主で、経験もあります。よって、姿を隠すこともできるということですね。ノアにはそこまでできないのでアキードの偽装符を持っていたと。
 ハーディスの父をやり込めるサティーナ。一話でも言っているように、護身術を習っています。からかっているハーディス父をやりこめるくらいはできるのです。
 サティーナの母の登場はジュメル卿の契約魔が何かしてたのでしょうね。まあ、至宝を使えるうんぬんに関係するんですが、そこまで詳しく「ハルミスの瞳」では語りません。
 
 
 作中で説明している部分もありますが、それ以外は想像にお任せでもあります(笑)
 長々とお読みいただきありがとうございます。
 引き続き、アキード編も書いていくので、よかったらそちらも読んでくださると嬉しいです。
 
 2006年12月25日